簡単に説明すれば、「頭の回転スピードが落ちている状態」と考えられます。思考制止はご自身でも周囲から見ても分かりにくく見落としがちな症状です。御自身では不安で緊張する、動悸がする、人が怖い、焦って空回りする、混乱するなどの不安症状や緊張症状の方が自覚しやすいと思います。思考制止は、周囲の方から見ると、なんでだらしないのだろう、きちんとできないのだろう、なんで仕事が遅いのだろうと見えることもあるかと思います。しかし、これは本人が悪いとかいう意味にとらえることは良くなく、うつ状態の症状としてとらえると良いと思います。とても重要な症状であるため、ご理解いただけると、うつ状態のことが分かりやすくなるのではないでしょうか。
- 最近、考えられない
- 作業に時間がかかってはかどらない
- 文字だけの本を読めない
- 計算が出来ない
- 記憶力が低下している
- だらだらしてしまう
- 動けない
- 先延ばしにする
- ミスをする
- 忘れ物が多い
- 体がだるい
- キチンと出来ない
- 頑張れない
- 頭がスッキリとしない
- 周囲の期待にそえない
- 自分に自信が持てない
- 人の話しが聞けない、意味が分かりにくい
- 分かってもその通りに動けない
- 言われたことに反抗する気もないが、面倒と感じる
- あまりに色々と言われると、うるさいと感じる
- 即座に反応できない
- ボーとしてしまう
脳のスピードが落ちていれば、上記の症状が現れることはなんとなく分かっていただけるかもしれません。これはうつ状態の症状であって、甘えやサボりではないことをご理解いただければよいと思います。これらの症状がある方は、心療内科で治療することにより脳のスピードを元気な時と同じレベルまで戻すことが可能です。決して本人が悪いと言うものではありませんので誤解のないようにしていただきたいと思います。思考制止の症状を持つ人に文句を言っても始まりません。どんなに魅力的で能力のある方が熱血指導しても無駄です。熱血指導のパワーに元気のない本人は申し訳ないけれどもついていけない、そんな理想論は無理だと拒否感を覚えてしまいます。専門的な治療につなげていただきたいのです。治療は休養とお薬になります。休養の程度やお薬については症状の重さにもよりますので通院中に判断しご説明差し上げます。
うつ状態、うつ病は休養とお薬がしっかりと調整出来れば治る病気ですので、治療が必要かどうかの相談も含めて、日本橋茅場町こころのクリニックにご相談ください。