うつ病とは?
気持ちが落ち込む状態が長く続くこころの病です。生涯罹患率は25%程と言われているとても頻度の高いこころの病です。明るくまじめな方がなりやすいと言われています。会社で叱責を受けた、残業が多いなど様々な原因が知られております。頭が働かない、朝に起きにくい、寝付けない、疲れやすい、イヤなことばかり思い出すなど、人によって異なった症状が出てきます。メンタルクリニックで適切な治療を行えば改善します。
こころの症状
抑うつ気分
- 気分が落ち込む
- ゆううつになる
- 悲しい気持ちになる
- 希望が持てない
不安・焦燥感
- いつも何となく不安感がある
- 居ても立ってもいられない
思考力の低下
- 勉強や仕事の集中力が低下し、ミスが増えた
- この頃、頭の働きが遅い、時に止まる
- 過去の嫌なことを思い出すことが増えた
- 自分を責めることが多い
意欲の低下
- 今まで好きだったことに対しても突然やる気を失う
- 趣味を楽しむことができない
- 家族や友人と話をすることが面倒
- 人と話をすることがつまらない
- 歯磨きや着替えなどの生活の基本的なことも億劫になる
- 何もやる気が起こらない
最初は、こういった症状が現れますので、症状が軽いところでメンタルクリニックを受診できれば良いのですが、そのまま放置しておくと症状が重くなってしまうことがあります。周りの人が気づいてあげることも大切です。メンタルクリニックに相談して治療を始めたり、場合によっては休職の決断が必要となることもあります。
からだに出る症状
心に関する症状だけでなく、身体に症状が出る人もいます。例えば、寝られない、体がだるい、ドキドキするなどです。うつ病の症状は、心の症状だけでなく、腰の痛み、不眠、食欲の低下など体の不調に出やすいことも特徴です。
からだの症状
睡眠の乱れ
- 布団に入っても寝つきが悪かったり、眠れなかったりする
- 深夜によく目が覚める
- 朝、目覚ましよりも早く目が覚める
- 朝起きて、寝た気がしない
- 寝すぎる
食欲の低下
- 食欲がない
- 何を食べてもおいしくない。味を感じない
- 体重が短期間で減少した
疲労、倦怠感
- 身体がだるかったり、重かったりする
- ちょっとした行動でも、すぐに疲れる
アレルギー症状
- アトピー性皮膚炎の悪化
- 胃十二指腸潰瘍
- 喘息
その他の症状
- 頭や肩、腰など、体のさまざまな場所が痛む
- 心臓がドキドキする
原因ときっかけは?
育った環境や体質でうつ病になりやすい方がいます。あるいは普段は明るく社交的であるのに、そこに何らかのストレスが加わって発症することもあります。そういったわけで誰でもうつ病になり得るのです。次のように、病が発症する原因はひとつではありません。きっかけとなる主な原因をまとめます。
思春期・学校
- 成績低下、友達関係、いじめ、心の負担になるふとした言葉
仕事
- 残業、仕事の疲れ、パワハラ、昇進、仕事でのトラブルや失敗
身体・健康
- 事故に遭った、病気になった
家族・家庭
- 子育てのストレス、モラハラ、子どもの就職・独立・結婚、家族との不和や性格のずれ
お金
- 経済的問題、相続の問題
結婚
- 婚約、結婚による生活環境の変化、異性関係のトラブル、離婚
状況の変化
- 引っ越し、転勤
喪失体験
- 近親者との死別
ご自身では特に原因がわからない場合もあり、ストレスはないし、思い当たることはないという方も多いです。メンタルクリニックで原因が判明する場合や、ご自身ではお気づきになられていない頑張りすぎが原因であることも多いです。
うつ病治療のポイント
治療は、主に「精神療法」「お薬による治療」「休養」「環境調整」の組み合わせで行います。
病状の重さの違いがありますので、休職しなくてもお薬で仕事を続けられる人も多くあります。メンタルクリニックに長く通っているのに職場復帰できない人は、回復を遅らせる別の原因があるかもしれません。薬物調整や考え方の切り替えが必要なこともあります。
また早くよくなって家族や会社のために働かなくてはいけないと思うことで、焦りが出ることがあります。しかし、その焦りは、うつ病の症状でもありますので会社への復帰に当たっては慎重な判断が必要となります。
メンタルクリニックの対応
メンタルクリニックでは、うつ病に対しては、主に精神療法と薬物治療を行っています。すぐにでも休養や休職が必要な患者様には、診断書を作るようにしています。問診によって病状の種類や重さを調べ、治療に最適なお薬を選びます。また、必要に応じて家族にも対応方法を説明いたします。
うつ病かなと思ったときは、症状が重くなる前に、メンタルクリニックにご相談ください。