低ノルアドレナリン症候群とは
朝起きられない、朝やる気が出ない、学校に行けないなどの状態があることでお困りの方へ。気力が十分ではない状態と思われる方は、ノルアドレナリンの不足状態(低ノルアドレナリン症候群)であることもご検討ください。
お子様の中には、なぜか忘れ物が多かったり、約束を忘れてしまったりします。お子様も中学生ぐらいになりますと、ご自身でそのような異変に気付き、インターネットで調べるなどして「自分が発達障害なのではないか」と考えることがあります。それを親に相談しても、ご両親がそれを認めようとしない場合があります。
低ノルアドレナリン症候群と診断したお子様には、お薬を使うとかなりの改善がみとめられます。例えば朝が弱いお子様の場合に、午後になると調子が良くても、朝は考えがネガティブな場合があります。朝に起きられない、おきにくい場合に特にお薬が著効いたします。
もしお子様が発達障害だと診断されても、発達障害という言葉を重く受け止める必要はありません。ノルアドレナリンをお薬で補う事によって、今まで出来なかった事が出来るようになります。意地悪な人に対抗できるようになります。御両親の不安要素の解消につながります。
当院では、発達障害という単語は適切とは考えずに、「低ノルアドレナリン症候群」と考え、日本橋茅場町こころのクリニック(当院)で名付けました。
低ノルアドレナリン症候群の方の性格
「低ノルアドレナリン症候群」の方たちの性格の特徴は以下の通りです。
- やさしい
- 自己主張することより人の主張に合わせ、周囲に気を使う
- 競争や争いごとを嫌う
- 人をけ落すような悪口は言いたくない
- 素直で正直
- 人当たりはやわらかい
- ずうずうしくない
- 意地悪な人と同じ土俵に立ちたくない
- 特に変わっている人でもなく、打ち解ければ楽しい人
- 特別、目立っているというわけでもない
- おっとりしており、平和な印象を周囲に与える
このような特徴を持っているのですが、その性格上、不登校になるケースが少なくないのが実状です。
低ノルアドレナリン症候群の症状
脳内のノルアドレナリンが低下している状態では、
- 集中力低下
- 注意力低下
- 忘れやすい
- 片付けが出来ない
- 朝起きられない
- 朝にやる気がでない
- 興味や関心がもてない
- ネガティブな思考が繰り返される
- 抑うつ気分が生じる
などの状態が出てきます。
低ノルアドレナリン症候群での注意点
不登校のお子様のモチベーションの低下は、実は努力不足ではなく、まじめな性格の方でも午前中のノルアドレナリンの分泌の不足が原因で起こることが多いと考えられます。その時には、ノルアドレナリンを補う事で、努力や気合いを入れてもどうにもならない状態が改善していきます。メンタルクリニックでの問診やお薬で改善できることが少なくないのですが、ご両親の間違った自己判断で内服を止めてしまうこともあります。
不登校の方は「低ノルアドレナリン症候群」の症状が出現していることが多く、お薬でノルアドレナリンを補充することで改善できる場合があります。また、発達障害であっても、それほど重くないお子様が多いのです。
逆に、緊張しやすい方は、ノルアドレナリンの不足が原因のことを、「マイペースではいけない」と考え、気合いで補おうとしている可能性があります。しかし、この状態はかなり無理をしている状態のため、疲れてしまいうつに陥るリスクがあるのです。
障害とは考えない
「低ノルアドレナリン症候群」は発達障害の中の、注意障害(ADD)と言われることがあります。しかし、この症状だけをお持ちの方を、発達障害と言うのは気が引けます。なぜなら、全体像が障害とはイメージがかけ離れているからなのです。それなのでこのページを作りました。がっかりしてほしくないからです。
もし軽くはない発達障害だったとしても、障害とまでは言いにくく、社会で活躍できる可能性が十分にあります。発達障害の方々には世界の人々に知られている有名な方がたくさんいます。世の中では、その時期や風潮のなかで、普通のことばかりやっているような当たり前の大勢の方ばかりではつまらないという状況もありますし、「目立ってなんぼ」という状況も多いので、発達障害の方にとってとても有利な状況が実は頻繁に起きています。
当メンタルクリニックでは、注意障害を障害とは考えず、お子様の個性と考え、自分自身に自信を持ち、時には自分自身を抑制し、社会とうまく付き合っていくことができるようにサポートいたします。